40代男性。職業;音声さん
身長170cm.体重70kg
お酒:○.タバコ:○
【悩み】
2か月前から、上を見るさいに右手がしびれるようになった。
病院では、「頸椎(ケイツイ)」のせいだろう、と言われた。
【視診・問診・検査】
*仕事への取組みは、前向き。
*血圧;125/70(脈拍70)
*既往歴;手術等も無し。
*良くとる姿勢:ガンマイクを持つ(長時間同じ姿勢)。
*熱感;無し。
*稼動域検査(ROM);右肩関節の前後屈、頸部左回旋・左側屈に制限あり。
【方針】
「頸椎」も勿論気になるが、稼働域検査より「右肩関節」「頸部全面の圧迫」も気になる。
どの動作(動き・角度)でシビレが消えるかを検証する。
【施術・分析】
伏臥位(うつぶせ)時に、肩甲骨あたりを押さえると、右手にシビレが発生。
「触れている背骨の高さ」と「シビレの位置」が一致しない。
・・・なぜだろう?
これは、筋緊張している胸の筋肉が、背中を押されることでさらにで
胸の筋肉(大胸筋)が伸ばされる。
そうすることで、大胸筋の下を走る神経が圧迫され、痛み・シビレといった信号が脳へと運ばれるのだろう、と考えた。
仰臥位(あお向け)で、「胸部」を触診。
左右差が激しい。あわせて、「頸部」も触診。こちらも右側(前斜角筋・
胸鎖乳突筋)にかなりの緊張があった。おそらく、肋骨1番に付着して
いる筋肉(前斜角筋)が緊張することで、上方に引き上げられた。
そうすることで、手に走る「神経」が、鎖骨と肋骨1番の間に
挟まれたのだろう。
筋肉の緊張度から推測し、頭と上腕を(他動で)動かしてみた。
すると、男性から「その格好は、ふだんガンマイクを持つ姿勢だ」と。
「頸椎」の伸展時圧迫も否めないので、頸部の牽引。
「前斜角筋・胸鎖乳突筋」のカウンターストレイン。およびストレッチ。
「大胸筋」のトリガーポイント療法。
上記を実施。
【術後の感想】
「右手がスーッと抜ける感じ。
ちょうど、”ミント”を食べた直後の感覚」と話してました。
ミントガムを食べた後のように、表情はとても爽やかでした。
【指導】
仕事中の姿勢が原因なら、仕事を続ける限りシビレは続くだろう。
(加齢も影響してくる)
しかし、負担の起こりやすい部位(右肩周辺部)をサポートしてあげれば
負担は軽減する。たとえば、腕をゴムバンドなどで縛ったり、あご下に
ゴムボールなどを挟んだり。
また日々、疲労した部位に「緩やかな急性炎症」が起きている。
よってその日の疲れは、その日のうちに!
「ジェルタイプの抗炎症剤(アンメルツなど)」を塗ることで、悪化速度は
抑えることができるだろう(シップは部位的に落ちやすいので、今回は
塗るタイプを提案)。
※ 注意:この【施術】法は万人向けではありません。
⇒ このように当院では、個々人に合わせて【施術】法を選択しますので、施術前には必ず
【問診】【検査】そして、【施術】法の確認(説明・合意)を行います。
この内容についてご不明な点は、電話などでお尋ねください。
症状の悪化を未然に防ぐために、医療機関でのレントゲン/血液・尿検査も併用しています。
(ガンマイクとは、こういうものです)
写真は「独立行政法人情報処理推進機構」HPより
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